西武の若手を見守るブログ

埼玉西武ライオンズの若手や二軍についての備忘録です

年齢構成から考える投手王国の道

今年の西武は投手力が一気に向上して「投手王国」という言葉すら囁かれるになってきた。

これは渡辺GMの2019年の「三年後には投手王国」という言葉を受けたもので、発言から3年目の今年、急速に現実味を帯びてきている。

現時点で「王国」と呼ぶにはちょっと心許ない気もするのだが、大事なのは今年だけでなく将来にわたって投手王国を盤石にしていけるかだろう。伸びしろのある若手はどれだけいるか、ベテランはいつ衰えるのか、頭を整理するために選手の年齢構成を調べてみた。

 

生年

年齢(2023年3月末時点)
82年4月〜 40歳 内海          
87年4月〜 35歳 十亀          
88年4月〜 34歳 増田          
89年4月〜 33歳 武隈          
90年4月〜 32歳 スミス          
91年4月〜 31歳 エンス 平井 公文      
92年4月〜 30歳 森脇 佐野        
93年4月〜 29歳 本田          
94年4月〜 28歳 田村          
95年4月〜 27歳 與座 宮川       (斎藤大)
96年4月〜 26歳 佐々木 松本 ボー 高橋光   (粟津)
97年4月〜 25歳         (出井) (ヘレラ)
98年4月〜 24歳 今井 大曲 水上 浜屋 赤上 伊藤翔
99年4月〜 23歳 隅田 平良 佐藤隼      
00年4月〜 22歳 松岡 渡邊勇       (上間)
01年4月〜 21歳 井上          
02年4月〜 20歳           (豆田)
03年4月〜 19歳 羽田 黒田       (菅井)
              ()は育成

濃いオレンジは現在の先発ローテ、薄いオレンジは今年先発をしたピッチャーである。赤文字は左腕を指している。

 

まずは先発を見ていく。

先発ローテは比較的若いのだが、開幕時点の構想ではナベU投手、隅田投手、佐藤投手が入っていたのでもっと若かった。5月頭から與座投手、交流戦から平井投手が先発の柱として立ったため、平均年齢は少し上がっている。この2人は先発でかなりの勝ち星を稼いでおり、中堅クラスが先発に入ったことでローテが安定したと言えそうだ。エンス投手も加えると、ローテは若すぎず、老けすぎずといったバランスの良いものになっている。

もちろん隅田投手・佐藤投手は23歳、ナベU投手は22歳、浜屋投手・赤上投手も24歳であり、今年は無理でも来年以降ローテを守る可能性は十分にある。その下の高卒組が先発でいくのかリリーフなのか現時点ではわからないが、伸び代が期待できる20代中頃までの選手だけでもローテを組めるため、「投手王国」を数年間持続させられる可能性がある。

 

続いて中継ぎを見ていく。

平良・水上両投手が若いのを除くと、先発より平均年齢は高い。増田投手34歳を筆頭に公文投手31歳、森脇投手30歳、本田投手29歳、宮川投手27歳、佐々木・ボー両投手が26歳となる。

大曲投手や松岡投手、さらには育成の豆田投手あたりが台頭してくると状況はまた変わってくるが、中継ぎは好成績を継続するのが難しいため、候補は何人いても良い。

特に、平良投手がメジャー志向と言われている以上、「ポスト増田」となる人材は常に探していくことになるだろう。本田投手のように先発だった選手が中継ぎで突然覚醒するケースもあるので、誰が抑えに向くのかは予想がつかない。ドラフト等でこれから獲得する選手になるのか、水上投手や松岡投手、宮川投手がその座に収まるのか今後が楽しみである。

 

最後に、現投手陣のドラフト順位を見ていこう

ドラフト1 十亀(11) 高橋光(14) 今井(16) 松本(18) 隅田(21)
外れドラ1 増田(12) 齊藤大(17) 宮川(19)    
ドラ2 佐野(14) 渡邉勇(18) 浜屋(19) 佐々木(20) 佐藤隼(21)
ドラ3 伊藤翔(17) 松岡(19)      
ドラ4 武隈(07) 平良(17) 粟津(18) 羽田(21)  
ドラ5 平井(16) 與座(17) 大曲(20) 黒田(21)  
ドラ6 本田(15) 田村(16) 森脇(18) 井上(19)  
ドラ7 上間(19)        
育成ドラ 出井(19) 赤上(20) 豆田(20) 水上(20) 菅井(21)
           
移籍 内海 公文      

ローテの柱は、基本的にドラ1ドラ2が主である。山本由伸投手、上沢投手、千賀投手のようにドラフト下位や育成からエース級になるのは稀であり、どのチームも先発はドラ1やドラ2が中心となっている。逆に、ともにドラフト下位である平井投手、與座投手が今年先発として頭角を現したけども、こうした下位からの台頭があると、チームとしては非常に助かることになる。

上位下位の壁がある先発候補に対して、中継ぎは下位指名でも大いに可能性があると言っていいだろう。増田投手、宮川投手は外れ1位、佐々木投手は2位だが、こちらはポテンシャルというよりも社会人卒で即戦力であることを評価しての上位指名である。平良投手は下位、水上投手は育成だったが、こうした獲り方は今後も繰り返し行っていくだろう。

 

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