【選手考察】#32 山村崇嘉選手の2022年8月成績
8月の子猫の成績はあまり、というか全く芳しくなかった。ピッチャーの離脱が相次ぎ、復帰しても本調子でない選手が多いため、チーム防御率は5点台に落ち込んでしまった。まあそれは明らかに先発・リリーフとも足りてないのでわかる。わからないのは深刻な打撃不振で、8月のチーム打率はなんと.202、チームOPSは.620と湿度100%の結果になってしまった。
天候やコロナ蔓延によって試合数自体がイースタンで1番少なく、コンディションの維持が上手くいなかったのもあるだろう。それにしても、である。
ので、注目選手も投打ともに「これぞ」というのはいないというのが正直なところだが、それも寂しいので復帰したての山村選手の成績を見てみる。予兆を感じる選手は何人かいるのだが、それは9月に結果が出てからでも良いだろう。
山村選手は不祥事で開幕時は公式戦に出場しなかったものの、4月からはコンスタントに出場してきた。しかし6月30日を最後にしばらく姿を消し、コロナ感染も重なって復帰は1ヶ月半後の8月19日の練習試合からである。
なので4試合16打席しか出ていないのだが、8月成績は
- 打率 .400(15-6)
- OPS 1.038 (.438+.600)
と好調である。ホームランがないものの6本のうち2本が長打なので長打率も高い値になっている。また三振も2と少ない。
山村選手は5月頃になぜか調子を落としたものの、去年に比べると格段に確実性が増している。2021年と今年を比較すると
- 打率 .217 →.283
- OPS.594(出.250 長.342) →.664(出.318 長.346)
- K%(三振割合)26.9% →14.4%
- BB%(四球割合)3.3% →4.4%
- 空振り率 12.9% → 8.9%
去年に比べると三振が格段に減っている。アプローチを見るとスイング率は50%弱で変わらず、ゾーン外のスイング率は若干減り、ゾーン外のコンタクト率は若干上がっている。大幅に変わったのはゾーンでのコンタクト率で、こちらは80%強から90%強に増えた。ヒットが増えているのはストレートに負けなくなったことが大きいのかも知れない。
去年6本打っていたホームランがいまだ0本なのが気にかかるところだが、現在の優先事項がホームランではないということなのだろう。8月24日ロッテ戦のでかいスリーベースなど長打そのものが出ており、今季1号が出るのも時間の問題に思える。
なお去年悪目立ちしていた守備についても大幅に良くなっている。特にエラーを頻発していたショート守備は今年は上手くなっている。