ブランドン選手復活祈願!
今年の野手面で大きな課題となっているのがまず外野、次にサードである。
サードは中村選手、呉選手、ジャンセン選手、平沼選手、山田選手と出ているのだが、中村選手はDHに回ることも多く、またジャンセン選手も呉選手もいまいち成績が安定しないことから指標的には大きな穴の一つになってしまっている。
そうした中で開幕当初から台頭を待ち焦がれつつ、故障のせいで出ては消えを繰り返しているのがブランドン選手である。今回は、せめて来年には完全に回復して元気な姿を見せてくれという意味を込めてブランドン選手を取り上げたい。
今年のブランドン選手は5/24にリーグ戦初出場して6/1まで出場、その後姿を消して7/14に再出場、8/17を最後にまた姿を消している。そのため子猫で19試合63打席だけの出場にとどまっているが、成績は.345 2本塁打 ops.992と抜群の成績である。長打率は.564と打率だけでなく長打もポンポン打っている。去年も10本のホームランを打っているのだから当然だが、リストが強いのか棍棒でぶっ叩いたようにボールが飛んでいく印象である。
【ファーム】
— パ・リーグ.com / パーソル パ・リーグTV【公式】 (@PacificleagueTV) May 31, 2022
埼玉西武 #ブランドン 選手の今季ファーム第1号2ランホームラン❗️#seibulions @lions_official
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⚾イースタン・リーグ⚾
— イレブンスポーツ (@ElevenSportsJP) July 14, 2022
今日実戦復帰✨西武 #ブランドン 選手🦁✨
快音とともに打球はスタンドへ❗️❗️
今季第2⃣号ホームラン🥳🥳
🆚西武 vs 楽天 https://t.co/tAF3Aozxp3#プロ野球 #ファーム #イレブン・西武 pic.twitter.com/yw3frYV5QW
ブランドン選手の素質の高さを感じさせるのが、これだけ離脱〜復帰を繰り返しているにも関わらず、試運転的な試合はなく、「出れば打ってる」ところだ。19試合のうちノーヒットは5試合あるが、まったく出塁しなかったのはたったの1試合、しかも1打席しかない試合である。他は打てない日でも四球を選んでいる。
ただ、左右投手の差がかなりあり、左から猛烈に打っている一方(.481 ops1.385)、右からはそうでもない(.214 ops.619)。この傾向は去年からあったが、打席が少ないこともありより顕著に出てしまっている。
次に、DELTAさんのデータを元にアプローチの傾向を見てみよう。
- アプローチの面では去年から大きく変わっていない。少なくともファームでは1年目から優秀である。
- スイング率が40%前後と、振らない選手である。
- ボール球のスイング率が26%弱→23%と下がっている。またゾーン内のスイング率も65%→61%台と大幅に下がっている。とにかく振らない選手であることがわかる。
- ゾーン内のコンタクト率が94%前後と、ゾーン内で振ったらばっちり当てている。
- 空振り率は8%後半と良くも悪くもないが、子猫の中では空振りしない方である。
去年に比べると空振りするようになり三振も若干増えている(一方四球も増えている)のだが、打力アップの代償とも言える面があり、離脱明けは勘が戻らず大振りしがちになることを考えれば問題ないと言っていいだろう。むやみに振らないことによって1割を超える四球を獲得しているが、渡部選手が現在アプローチを学習中であることを考えると、2年目にして(なんなら1年目から)「待つこと」と「打つこと」のバランスが取れている点で先に進んでいると言える。
二軍と一軍は違うとよく言われるが、そうであったにしてもブランドン選手は一軍である程度やれるのではないかと思えるくらい弱点が少ない。しかも去年後半一軍に出続けることで、一軍のボールに対してもある程度の慣れは出来ているはずである。離脱を繰り返していることから慢性的な故障なのかも知れないが、はやく元気な姿を見せて欲しいものだ。